B-Counter

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Bcounter_01.jpg (84236 バイト)「血球カウンター B-Counter」

これは以前に作成した「骨髄検査用血球カウンター M-Counter」の末梢血版です。

私は血液内科におりましたし、現在も横浜赤十字病院で血液外来をやっておりますので、骨髄穿刺液検査の骨髄像のレポートを書くことがしばしばあります。以前、骨髄用の血球カウンターが高価であったため、Microsoft ACCESS, VBA で「骨髄検査用血球カウンター M-Counter」なるものを作り、ノートPCのキーボードでカウントしてレポートを発行できるようにしました。自分の使いやすいように各キーに細胞区分を割り当て(デフォルトではKが分節核白血球、Jが杆状核白血球、Hが後骨髄球、、というように)、カウントしてゆくのです。市販のカウンターと同様に、1カウント毎にビープ音が鳴り、目標カウント数でアラームが鳴ります。各血球の%はもちろん、M/E比やBlast+Promyelocyte、赤芽球を除いたBlastの割合等が表示され、レポートに印字されます。これなら、高価な専用カウンター(PCベースでデータ管理できるものは100万以上する!たいした処理をしてるわけでもないのに。)がなくともノートPCを持ってゆくだけでカウントできるのです。

開業してからは、これを末梢血カウント用にシンプルなものに作り替え、「B-Counter」と名付けました。(せっかく血液をやってきたのだから、カウントぐらいするかと思いきや、末梢血用の血球カウンターでも15、6万するじゃないですか!そこそこのPCが買えちゃいますよ。)

また、当院では、末梢血一般検査にフクダ電子のFLC-240Aを用いていますが、このプリントは熱転写紙のためこのままですと期間がたつと薄れて消えてしまいます。そこで、プリントされた結果(白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板数)を、スタッフが隣に置いたPCで B-Counter に即座に入力し、さらに血液像が必要なケースでは塗抹標本を作ってライト・ギムザ二重染色をします。これを私が B-Counter でカウントし、カルテに貼付する結果短冊としてインクジェットプリンターでプリントアウトするのです。これならば白血球分画があるものもないものも共通のフォーマットで出力され、消えることはありませんし、データ自体は電子化して保存されているわけです。蓄積データの各項目ごとの分布や一定期間の標準偏差等を表示して、FLC-240A のデータに偏りがないかもチェックします。

スタンドアローンでも使えますが、当院では「診療所外来支援データベース Plexus」とネットワーク経由で連携させています。Plexusから末梢血一般検査ないし血液像を算定した患者情報を取得し、B-Counter で結果を入力し、このデータは B-Counter 内部に蓄えられると同時に、Plexus に戻されて、Plexus の検査データ管理部門(ここで他の外注の生化学データも入力・管理しています)にも保存されます。

これは比較的軽いプログラムなので、PCのスペックとしては Pentium 120MHz もあれば充分です。うちでは、液晶の壊れてしまったノートPC Gateway solo(Pentium 133MHz)にWindows95 + Office2000 をのせてサクサク動いています。無論、Windows98, NT4.0, 2000 のどれでも問題はありません。 

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