このホームページについて

2000年9月1日

 このホームページは、1998年8月よりオープンした吉永外科医院ホームページの後継版です。当初は、広く全国の皆様からの健康相談などにお答えしておりましたが、現在では、当院に通院されている患者さんやこれから受診される患者さんの利便を図る目的で運用してゆく方針で、内容の充実を心がけています。今後は、プライバシーの確保される範囲内で、当院の患者さん(もちろん希望者のみですが)個別の情報提供(薬剤や検査データ等)や病気に関する情報の提供、日々の診療の補足としての健康相談等を検討してゆきたいと考えています。インターネットと言うと開かれたイメージがあると思いますが、私が目指しているものはむしろインターネットを利用したクローズドなコミュニケーション・ネットワークなのです。(などと大見得をきっているが、時間もあまりないし、素人ですので、いつできるかわかりませんが。。。)

 ちなみに、オンライン健康相談室の中止は、単純にマンパワーの不足が直接の理由でした(公的機関やビジネスではなく、あくまで私が一人でやっているHPですので、日々の診療の合間にしか時間はさけない)が、次のような理由もあります。

(1) 技術的な限界:実際に会って診察をしないとコメントができないケースがほとんどであること。(多くの場合、近所のお医者さんに相談して下さいという結び文句になってしまい、これではあまり意味がない。それだけでなく、不充分な情報に対して一般論的なコメントをすることによって、相談される方がいたずらに安心したり不安になったりすることで、実際の受診を遅らせてしまう可能性を否定できない。インターネット・テクノロジーがさらに進化し、かつ充分に普及して、患者さんに実際に触れるに近い感覚でコミュニケーションできるようになれば、初対面の方へのオンライン相談も意義のあるものになってくるかもしれませんが、現状では害になってしまう危険性の方が高いように感じます。)

(2) 社会的な限界:オンライン相談について、その責任の所在や相談者との関係が明確でないこと。(出来るだけ真摯に答えることにはしていても、実際の診療(診察して検査をしてカルテを書き、治療方針を決定しそれに対して責任を持ち、診療報酬を得る)との違いはあきらかである。社会的に確立されたシステムではないので、このような限定された形での助言は、個別の契約等をしない限り、責任の所在がはっきりしません。責任がはっきりしないのならば、相談者は何を信じたらよいのでしょう?)

その他、実際に診てくれている主治医の先生がいるのに、時間がないとのことで、相談を受けることもしばしばありました。そのような場合も(1)の理由で、残念ながら有効なセカンド・オピニオンとはなりえず、「大事なことだから、何とか時間を作って主治医の先生に相談してください。」としか答えられないことがほとんどでした。無論、相談される方は時間をさいているのに、主治医がよく説明してくれない、といったケースも多く、様々な医療に関する問題をはらんでいることを実感させられました。

医療に於けるインターネットの可能性と有効性・危険性については、まだまだ論議の余地がありそうです。このようなことを考えつつ、私は、まず身近なところから、可能性を探っていこうと思います。

内科 吉永治彦

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